NETWORK_CASE
2階の有線LANが不通、ハブを迂回して有線バックホールのメッシュWi-Fiへ再構成
2階テレビで動画配信サービスに接続できない住宅を調査。2階壁面LANで通信できず、配電盤内ハブは電源断、復電後も通信が回復しなかったため、既存の基幹LANを利用してハブを迂回。APモードのメッシュWi-Fiと有線バックホールで宅内通信環境を改善した実対応事例です。
DIAGNOSTIC RECORD
診断記録
環境・症状・確認内容を分け、原因と対応の関係が分かる形で掲載しています。
- 発生環境
木造2階建て住宅。2階テレビで動画配信サービスを利用。宅内の壁内LAN配線あり。
- 症状
2階テレビで動画配信サービスへ接続できない。弱地点・最遠部では電波強度とPHYリンク速度が低下し、最遠部ではゲートウェイ向けパケットロス15%を確認。
- 調査結果
Wi-Fi測定に加え2階壁面LAN、配電盤内ハブ、1階ルーター側を確認。2階ハブは電源断状態で、復電後も通信は回復しなかった。
- 真因
2階ハブ本体または同区間の通信異常が疑われたが、故障箇所は断定していない。無線側でも弱地点・最遠部の品質低下を確認。
- 対応
2階ハブを迂回し、1階からの基幹LAN線へAPモードのメッシュWi-Fiコントローラーを直接接続。1階奥の部屋は有線バックホールでメッシュWi-Fiを構成。
- 改善結果
弱地点はRSSI -72→-46 dBm、PHY 72.2→650 Mbps。最遠部はRSSI -75→-46.6 dBm、PHY 57.8→572 Mbps、パケットロス15%→0%。
個人情報保護のため必要な範囲で匿名化しています。作業時間、料金、改善結果は環境や作業範囲によって異なります。
事例の補足説明
実際の対応事例:2026年10月6日に対応した案件を、個人情報や住所・機器を特定できない範囲で匿名化して掲載しています。測定値は当日の対象環境で確認した結果であり、建物構造、配線、機器、周辺電波環境によって結果は異なります。
ご相談時の状況
木造2階建て住宅で、2階に設置されたテレビから動画配信サービスへ接続できないとのご相談でした。Wi-Fiの電波状態だけでなく、宅内LAN配線を含めて通信経路を確認しました。
現地で確認したポイント
処置前は、電波が弱い場所でRSSI -72 dBm、2.4GHz、PHY 72.2 Mbps、別階・最遠部でRSSI -75 dBm、2.4GHz、PHY 57.8 Mbps、ゲートウェイ向けパケットロス15%を確認しました。また2階壁面LAN側で通信を確認できなかったため配電盤を点検したところ、設置されていたハブの電源が抜かれていました。
有線側の切り分け
ハブの電源を入れましたが通信は回復せず、1階ルーター側でもエラー状態を確認しました。このため、2階ハブ本体または同区間の通信異常を疑いました。ただし、現地確認だけでハブ故障と断定はしていません。
対応内容
2階ハブを経由せず、1階から来ている既存の基幹LAN線へAPモードのメッシュWi-Fiコントローラーを直接接続して通信経路を確保しました。さらに1階奥の部屋は宅内LANを利用した有線バックホールでメッシュWi-Fiを構成しました。
対応後の確認
電波が弱かった場所はRSSI -46 dBm、5GHz、PHY 650 Mbps、ゲートウェイ向けパケットロス0%となりました。別階・最遠部では平均RSSI -46.6 dBm、5GHz、PHY 572 Mbps、パケットロス0%を確認しました。処置前と比べ、弱地点はRSSIが26 dB改善、最遠部は28.4 dB改善し、最遠部のパケットロスは15%から0%になりました。
この事例のポイント
Wi-Fiの不調に見える症状でも、原因が無線区間だけとは限りません。壁面LAN、配電盤内ハブ、上流ルーター、基幹LANの順に有線側も確認することで、不要な無線中継機の追加を避けられます。既存の宅内LANが利用できる場合は、障害区間を迂回し、有線バックホールとして活用することで安定したメッシュWi-Fi構成へ再設計できる場合があります。
注記:インターネット回線のSpeedtestは実施していないため、インターネット実効速度の改善値は掲載していません。PHYリンク速度は端末とアクセスポイント間の無線リンク速度であり、インターネット実効速度そのものではありません。
公開:2026年10月6日/最終更新:2026年10月6日